最近では、幼い頃からダンスを習い始めるお子様も増えています。
音楽が流れると楽しそうに身体を動かしたり、テレビや動画を見ながらダンスを真似していたりする姿を見て、
「そろそろダンスを習わせてみようかな?」
と考えている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一方で、まだ小さなお子様だからこそ、
「何歳くらいからダンスを始められるの?」
「ちゃんと先生の話を聞いてレッスンに参加できるかな?」
「どんなダンススクールを選べばいいの?」
など、さまざまな不安や疑問もあると思います。
特に初めての習い事では、体験レッスンで上手に踊れなかったり、保護者の方から離れられなかったりすると、
「まだ習わせるには早いのかな?」
と心配になってしまうこともあるかもしれません。
しかし、未就学児のダンスレッスンでは、最初から振付を完璧に踊れることが大切なのではありません。
音楽に合わせて身体を動かしたり、先生やお友達の動きを真似したりしながら、
「ダンスって楽しい!」
と感じられることが、最初の一歩ではとても大切です。
今回は、未就学のお子様にダンスを習わせたいと考えている保護者の方に向けて、 ダンスを始める年齢の目安や、習うメリット、気をつけたいポイント、スクール選びのポイント などをご紹介します。
① 未就学児でもダンスは習える?
ダンススクールによって対象年齢は異なりますが、 「幼児クラス」「キッズクラス」など、未就学のお子様を対象としたクラスを設けているスクールもあります。
こうしたクラスでは、大人や小学生以上と同じ内容を行うのではなく、 お子様の年齢や成長に合わせてレッスンが進められます。
例えば、音楽に合わせて歩いたり、ジャンプしたり、先生の動きを真似したり。 簡単なステップや振付だけではなく、遊びの要素を取り入れながら身体を動かすクラスも多くあります。
そのため、
「振付を覚えられないかもしれない」
「リズム感がないから難しいかもしれない」
と最初から心配しすぎる必要はありません。
⭐︎ 最初から最後まで集中できなくても大丈夫
未就学のお子様の場合、初めてのレッスンで45分や60分ずっと先生のお話を聞き、すべての動きに参加することが難しい場合もあります。
途中で違うことに興味を持ったり、疲れて座ってしまったり、保護者の方のところへ戻りたくなったりすることもあるでしょう。
また、普段は元気いっぱいのお子様でも、初めての場所や先生、お友達に囲まれると緊張して動けなくなることもあります。
しかし、一度のレッスンに上手に参加できなかったからといって、 「ダンスに向いていない」と決める必要はありません。
インストラクターとして感じること
筆者がインストラクターとして担当している未就学児向けのレッスンでも、 最初は見ているだけだったお子様が、少しずつ環境に慣れて参加できるようになったり、 集中力が続かず泣いていたお子様が、やがて 「レッスンが楽しい」「お友達に会えるのが楽しい」 と感じるようになったりする姿を何度も見てきました。
まずは、スタジオや先生に慣れるところからゆっくり始めてみましょう。
⭐︎「上手に踊る」よりも「ダンスを楽しむ」
未就学の時期は、振付を完璧に踊ることよりも、
・音楽を聴いて身体を動かす。
・先生の動きを真似してみる。
・好きな曲が流れたら思いきり踊ってみる。
そんな経験を重ねながら、 「音楽に合わせて身体を動かすって楽しい!」 と感じることが大切です。
保護者の方も、「振付を覚えられたかな?」だけではなく、
「楽しそうに踊っていた」
「前回より先生の真似をしていた」
「家でもレッスンの動きをやっていた」
など、その子自身の小さな変化にも目を向けてみてください。
② ダンスは何歳から始められる?
ダンスを始められる年齢に、すべてのお子様に共通する明確な決まりはありません。
スクールによっては「3歳から」「年少から」など、未就学児向けのクラスを設けています。
ただし、同じ3歳や4歳でも、成長のスピードや性格、興味を持つものは一人ひとり違います。
そのため、 「○歳になったから始める」と年齢だけで判断するのではなく、お子様自身の様子を見ること が大切です。
⭐︎ 年齢によってできることにも違いがある
未就学児といっても、3歳と6歳では身体の発達だけでなく、先生のお話を理解したり、集団の中で行動したりする力にも違いがあります。
年齢が上がるにつれて、先生の説明を聞きながらいくつかの動きをつなげたり、簡単な振付を覚えたりすることにも挑戦しやすくなります。
ただし、
「4歳なのに振付を覚えられない」
「同じ年齢の子より集中できていない」
と心配する必要はありません。
未就学の時期は、数か月の違いでもできることに差があります。
周りのお子様ではなく、以前のその子自身と比べて成長を見てあげましょう。
⭐︎「始めどき」は年齢だけではない
例えば、次のような様子は体験レッスンへ行ってみる一つのきっかけになります。
- 音楽が流れると自然に身体を動かす
- テレビや動画のダンスを真似している
- 歌ったり踊ったりすることが好き
- 本人が「ダンスをやってみたい」と興味を示している
もちろん、「先生のお話を最後まで聞ける」「長時間集中できる」ことを始めるための絶対条件にする必要はありません。
レッスンを通して、少しずつ先生のお話を聞いたり、順番を待ったり、お友達と行動したりすることに慣れていく場合もあります。
「ちゃんとできるようになってから」ではなく、興味を持ったタイミングで一度体験してみるのもよいでしょう。
⭐︎ 早く始めたほうが上手になる?
幼い頃からダンスに触れれば、音楽に合わせて身体を動かしたり、さまざまな動きを経験したりする機会は増えます。
しかし、 「早く始めれば始めるほど必ず上手になる」というわけではありません。
長く続けていくためには、
「踊ることが楽しい」
「もっとやってみたい」
という気持ちも大切です。
また、同じ「キッズダンス」でも、対象年齢やレッスン内容はスクールによって異なります。
年齢だけではなく、 「この子が楽しんで参加できそうか」「少し頑張れば挑戦できる内容か」 という視点でクラスを選んでみましょう。
③ 未就学児がダンスを習うメリット
ダンスで経験できるのは、踊ることだけではありません。
音楽に合わせて身体を動かしたり、人前で表現したり、先生のお話を聞いたり、お友達と一緒に一つの振付に挑戦したりと、さまざまな経験ができます。
● 音楽に合わせて身体を動かす
音楽に合わせて手を叩く、歩く、ジャンプする、身体を揺らすなど、音を聴きながら身体で反応する経験ができます。
レッスンを重ねる中で、「この音でジャンプする」「先生と同じタイミングで動く」など、少しずつ音と動きを結びつけていくこともできます。
● さまざまな身体の使い方を経験する
歩く、走る、しゃがむ、伸びる、ジャンプする、片足で立つ、身体をひねるなど、ダンスではさまざまな動きを行います。
遊びのような感覚で身体を動かしながら、自分の身体をどのように動かせるのかを知る機会にもなります。
● 見て真似をする
ダンスでは先生の動きを見て、
「見る → 理解する → 自分の身体を動かす」
ということを繰り返します。
最初は反対方向へ動いたり、少し遅れてしまったりしても問題ありません。 何度も見て挑戦していくこと自体が大切な経験です。
● 表現する楽しさや「できた!」を経験する
ダンスには、身体を使って自分を表現する楽しさもあります。
また、最初はできなかった動きができるようになったり、振付を覚えられるようになったりすることで、 「できた!」という達成感を感じることもできます。
その際も、周りのお友達と比べるのではなく、その子自身の成長を見てあげましょう。
● 先生やお友達と一緒に活動する
先生のお話を聞く、順番を待つ、お友達と同じ振付を踊るなど、グループレッスンならではの経験もあります。
スクールによっては発表会やイベントに参加し、人前で踊る経験ができる場合もあります。
ただし、発表会への参加を無理に求める必要はありません。 その子の性格や気持ちを大切にしながら、挑戦できるタイミングを見つけてあげましょう。
④ 小さなお子様にダンスを習わせるうえで気をつけたいポイント
未就学のお子様にダンスを習わせる際には、上達だけでなく、 「楽しく安全に続けられるか」という視点も大切です。
● 最初から上手に踊ることを求めすぎない
先生と反対に動いたり、振付を覚えられなかったり、途中で止まってしまったりすることは珍しくありません。
最初からすべてできなくても大丈夫です。
レッスン後に「また行きたい!」と言っていたり、家で楽しそうに踊っていたりするのであれば、それも大切な一歩です。
「もっとちゃんと踊って」ではなく、
「楽しそうだったね」
「この動きできるようになったね」
など、その日の「できた!」や「楽しかった!」を見つけてあげましょう。
● 他のお子様と比べすぎない
同じ年齢でも、成長のスピードや性格は違います。
すぐに先生の真似ができる子もいれば、じっくり見てから参加する子もいます。
「他の子よりできるか」ではなく、
「前よりスタジオに慣れた」
「今日は最後まで参加できた」
など、その子自身の変化を大切にしましょう。
● 無理な柔軟や難しい動きをさせない
未就学児は身体も成長途中です。
強い痛みを我慢してストレッチをしたり、保護者の方が身体を強く押したりして、無理に柔軟性を高める必要はありません。
ジャンプやターン、アクロバットなどについても、 難しい技を早く覚えることより、年齢や身体の発達に合った方法で安全に練習すること を大切にしましょう。
● 保護者の期待がプレッシャーにならないようにする
少しずつ踊れるようになると、
「もっと上手になってほしい」
「家でも練習したほうがいいのでは?」
と思うこともあるでしょう。
しかし、期待が大きくなりすぎると、それまで楽しかったダンスが 「失敗してはいけないもの」になってしまうこともあります。
家庭でも、お子様が踊りたがっているときに一緒に楽しむくらいの気持ちで見守ってみましょう。
● 先生の「子どもへの接し方」も確認する
未就学児のクラスでは、先生のダンス経験だけでなく、小さなお子様への接し方や指導方法も重要です。
- できないときにどのような声をかけるのか
- 集中が切れたときにどのように対応するのか
- 危険な行動をしたときにきちんと止めているか
- 一人ひとりの様子を見ながら進めているか
こうした点も、体験レッスンなどで確認してみましょう。
「優しい先生なら良い」「厳しい先生は良くない」と単純に考えるのではなく、 注意する理由や伝え方がお子様の年齢に合っているかを見ることが大切です。
「上達すること」と同じくらい「好きでいられること」を大切に
ダンスを習わせる以上、「上手になってほしい」と思うのは自然なことです。
しかし、未就学の時期だからこそ、
「ダンスが楽しい」
「また踊りたい」
「次もやってみたい」
と思える経験を積み重ねることも大切です。
できなかったことを探すのではなく、その日の小さな「できた!」や「楽しかった!」を一緒に見つけながら、お子様のペースでダンスを楽しめる環境を作っていきましょう。
⑤ 未就学児のダンススクール選びで確認したいポイント
未就学のお子様がダンスを楽しく続けるためには、どのスクールを選ぶかも大切です。
「家から通いやすい」「好きなジャンルがある」といった条件だけでなく、 実際にレッスンを受けるお子様に合った環境かどうかも確認してみましょう。
● 対象年齢やクラス内容
まず確認したいのが、クラスの対象年齢です。
同じ「キッズクラス」でも、3歳から参加できるクラスもあれば、小学生と未就学児が一緒に受けるクラスもあります。
年齢差が大きいと、振付の難しさやレッスンの進み方がお子様に合わない場合もあります。
対象年齢だけでなく、どのような内容でレッスンを行っているのかも確認しておくと安心です。
● 先生とお子様との相性
未就学児のレッスンでは、先生との相性も大切なポイントです。
先生のダンススキルや経歴だけでなく、
- 子どもにわかりやすい言葉で説明しているか
- できない子にも声をかけているか
- 集中が切れたときにどのように対応しているか
- 子どもたちが安心して先生と接しているか
などにも注目してみましょう。
ダンスを教えることが上手な先生と、未就学児への指導が得意な先生は、必ずしも同じとは限りません。
お子様自身が「この先生と一緒に踊りたい」と思えるかどうかも大切です。
● クラスの人数や雰囲気
クラスの人数も確認しておきたいポイントです。
人数が多いクラスには、たくさんのお友達と一緒に踊れる楽しさがあります。
一方で、お子様の性格によっては少人数のほうが先生の声を聞きやすく、安心して参加できることもあります。
人見知りのお子様や初めて習い事をするお子様の場合は、クラスに入ったときの様子も見ながら判断してみましょう。
● 安全にレッスンできる環境か
小さなお子様の場合、安全面もとても重要です。
スタジオ内に危険なものがないか、子ども同士がぶつからないようなスペースが確保されているか、水分補給や休憩が取れるかなどを確認してみましょう。
また、体調が悪いときや途中でレッスンを続けられなくなったときに、どのような対応をしているのかを聞いておくと安心です。
● 発表会や費用についても確認する
ダンススクールによっては、定期的に発表会やイベントを開催しています。
発表会は、お子様にとって貴重な経験になる一方で、参加費や衣装代など通常の月謝以外に費用がかかる場合もあります。
入会前に、
- 月謝以外に必要な費用
- 発表会の頻度
- 発表会への参加は必須か
- 衣装代やイベント費用
などを確認しておくと、入会後の「知らなかった」を減らすことができます。
よくある質問
Q1. 未就学児のダンスは何歳から始められますか?
ダンスを始められる年齢に明確な決まりはありません。
スクールによっては「3歳から」「年少から」など、未就学児向けのクラスを設けています。
ただし、同じ年齢でも成長のスピードや性格には個人差があります。
年齢だけで判断するのではなく、音楽に合わせて身体を動かすことが好きだったり、ダンスに興味を示していたりする様子があれば、一度体験レッスンに参加してみるのもおすすめです。
Q2. 人見知りで保護者から離れられなくても大丈夫ですか?
初めての場所や先生、お友達に緊張して、最初はレッスンに参加できないお子様もいます。
体験レッスンで保護者の方から離れられなかったり、見ているだけで終わったりしても、それだけで「ダンスに向いていない」と判断する必要はありません。
何度か通ううちに少しずつ場所や先生に慣れ、自分から参加できるようになることもあります。
まずはお子様のペースを大切にしながら、安心して通える環境かどうかを見てみましょう。
Q3. 集中力がなく、レッスン中に動き回ってしまっても大丈夫ですか?
未就学のお子様の場合、45分や60分のレッスンに最初から最後まで集中することが難しい場合もあります。
途中で別のことに興味を持ったり、疲れて座ったりすることも珍しくありません。
大切なのは、最初から完璧に参加できることではなく、少しずつ先生のお話を聞いたり、動きを真似したりする時間が増えていくことです。
また、集中が切れたお子様に先生がどのように声をかけているかも、スクール選びの際に確認してみるとよいでしょう。
Q4. 体験レッスンで上手に踊れなかったら、そのスクールは合っていないのでしょうか?
一度の体験レッスンだけで判断する必要はありません。
初めての環境では緊張してしまい、普段はよく踊るお子様でもほとんど動けないことがあります。
体験レッスンでは、「振付を覚えられたか」だけではなく、
- 音楽を楽しんでいたか
- 先生の動きを見ようとしていたか
- 少しずつ参加しようとしていたか
- レッスン後にまた行きたいと言っているか
上手に踊れたかどうかよりも、 その場所でお子様が安心してダンスを楽しめそうか を確認することが大切です。
まとめ|未就学児のダンスは「楽しい!」から始めよう
未就学のお子様にダンスを習わせようとすると、
「何歳から始めればいい?」
「ちゃんとレッスンについていける?」
「他の子よりできなかったらどうしよう」
など、さまざまな心配が出てくると思います。
しかし、ダンスを始めるのに「絶対にこの年齢が正解」というものはありません。
音楽が好き。
身体を動かすことが好き。
ダンスに少し興味を持ち始めた。
そんな様子が見られたら、まずは体験レッスンへ参加してみるのもよいでしょう。
そして、最初から振付を完璧に踊れなくても、最後まで集中できなくても大丈夫です。
昨日より少し先生の動きを真似できた。
スタジオに一人で入れるようになった。
家に帰ってから楽しそうに踊っていた。
そんな小さな変化も、お子様にとって大切な成長です。
ダンススクールを選ぶ際には、レッスン内容だけでなく、先生との相性やクラスの雰囲気、安全面なども確認してみてください。
「ダンスって楽しい!」
と思える場所を見つけてあげること。
それが、未就学のお子様がダンスを長く楽しんでいくための大切な第一歩になるでしょう。
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