ダンスの怪我予防
ダンスをしていると、「なんとなく足首が痛い」「膝に違和感がある」と感じたことはありませんか?
実は、ダンスはとても華やかに見える一方で、身体への負担が大きく、気づかないうちに怪我につながってしまうことも少なくありません。
そこでこの記事では、ダンス中に起こりやすい怪我の種類と、その予防方法についてわかりやすく解説していきます。
ダンス中に起こりやすい怪我
ダンス中に起こりやすい怪我として以下が挙げられます。
- ①足首の捻挫
- ②膝の痛み
- ③腰痛、腰の違和感
- ④肉離れ(太もも、ふくらはぎ)
- ⑤股関節の痛み
- ⑥シンスプリント(脛の痛み)
- ⑦足裏、指のトラブル(外反母趾など)
これらの多くは準備不足や使い方のクセ、疲労の蓄積によって起こります。
ここからはそれぞれの怪我がダンスのどのような動きで起こるのか、そしてどのようなストレッチをして予防したらいいのかを紹介しています。
前編では足首の捻挫、膝の痛み、腰痛、腰の違和感までを細かく見ていきます。
肉離れや股関節の痛みなどに関しては後編で確認していきますので、そちらもぜひ併せてご活用ください!
ダンスにおける足首の捻挫
①足首の捻挫
足首の捻挫が起こる原因として考えられることとして以下が挙げられます。
・ジャンプの着地ミス
・ターン中に軸が崩れる
・床が滑る・止まりすぎる
特にジャズダンスやテーマパークダンスで多い怪我といえます。
その理由として
- ヒールを履いて踊ることがある
- 動きの中でターンやジャンプが取り入れられることが多い
- バレエシューズやジャズシューズの足裏が滑りがよい
以上3点が挙げられます。
ここからは具体的にどんな動きをした際に捻挫が起こりやすいのかを見ていきましょう!
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捻挫しやすいダンスの動き
・ルルベアップ
かかとだけ高くあげる動きで、バレエやジャズダンスでよく使われます。この際に膝とつま先が同じ方向を向いていないと足首を捻ってしまい捻挫に繋がる可能性があります。
防ぐためには、身体の軸を意識してまっすぐ立つところから一歩足を前に出し、深く膝を曲げるトレーニングをしていきましょう。
ダンスにおける膝の痛み
②膝の痛み
膝の痛みや損傷はダンスに限らずスポーツ全般で多い怪我ですが、一度痛めると長引きしやすいため注意が必要です。
膝の痛みが起こる原因として考えられることとして以下が挙げられます。
・着地で膝を使えていない(プリエ不足)
・膝が内側に入る
・同じ動きを繰り返しやること
膝もバレエのジャンプの着地や動きの癖が原因なことが多く、これらは膝の使い方をトレーニングすることや動きの癖を見直すことで防ぐことができます。
実際にどのような動きやトレーニング方法があるのかを見ていきましょう!
膝を痛めやすいダンスの動き
・ジャンプの着地
走っている時もそうですが、ジャンプは走る動き以上に高さがあるため着地も膝の負担がかなり大きいです。
テンポが早い振付の中でジャンプをしてすぐ次の動きに繋がっていると、着地が疎かになってしまうことがあります。
怪我の視点で見ると、ジャンプしている時よりも着地が大切といえるくらい膝のクッションをうまく使って着地をしていないと自分の体重を全て片膝で支えないといけなくなります。
踊りの動きの中で着地を安全にスムーズに行うためには、踊る前のウォーミングアップで膝を深く曲げる動きや日頃から膝周りの筋力を鍛えることが重要になります。
こここらはダンスで膝を痛めないための日頃からできるウォーミングアップやトレーニングを紹介しています。
ダンスで膝を痛めないためのウォーミングアップ
バレエのプリエ
ここで重要なのは膝とつま先の向きを同じ方向に向けることです。
かかとはできるだけ床につけたままプリエをします。
スクワット
足は腰幅に開き、お尻を後ろに引くようにしゃがみます。膝はつま先より前に出ないように気をつけましょう。
膝ではなくお尻で支えるイメージを持つと膝への負担をお尻と裏ももに分散することができます。
片足バランス
片足で立つ練習をしてダンスで必要な軸を鍛えます。
軸を鍛えることでまっすぐ立つことが自然とできるため、立ち姿が綺麗になることやターンも安定してまわれるようになります。
片足バランスをする際に骨盤がぐらつかないよう固定します。膝が内側に入らないように立ち、足裏でしっかり支えてバランスを保ちます。
このやり方で慣れてきたら、片足バランスの状態でかかとを高くあげてルルベアップの状態でバランスをとってみましょう。
両足ルルベアップ → 片足ルルベアップ → 軸足じゃない方の足をパッセ → バランスキープ
このように段階を経てレベルアップさせていくとターンやジャンプの着地の安定に直結していきます。
膝を痛めないためには、膝だけでなく股関節・体幹・足首を含めた全身のバランスが重要です。
特に意識したいポイントは以下の通りです。
- プリエで正しく衝撃を吸収する
- お尻・もも裏を使って支える
- 片足でも安定できる軸を作る
- 膝が内側に入らないようにする
- 足首の安定性を高める
無理のない範囲で少しずつやっていくのがポイントです。
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ダンスにおける腰の違和感、腰痛
③腰痛、腰の違和感
腰痛が起こる原因として考えられることとして以下が挙げられます。
・反り腰
・体幹不足で腰に負担
・無理のある可動域
・腹筋と背筋のバランス
反り腰は骨盤が前に傾いて腰のカーブが強くなっている状況を言います。お腹が前に出てお尻が後ろに突き出ているため、腰に負担があります。
お腹やお尻の位置が正しい位置にないためダンスを踊る際にもターンの軸がブレてしまったり、バットマン(片方の足を高く上げる)の動きをする際も腰で代償してしまう可能性が多いです。
腰を痛めやすいダンスの動き
・バレエのカンブレ(後ろに反る動き)
無理に身体を反る動きを続けると腰に負担がかかりますが、カンブレの安全にやる方法を学んでから正しく身体を使うことで予防できます。
カンブレをやる際に気をつけたいポイント
- 反る際に腰から折る感覚ではなく、お腹と背中の筋肉を伸ばす意識で行う
- 後ろに反る前に吐いてから吸う呼吸を意識的に行う
- 反っている時に両肩が水平であるかを確認
どんなダンスを踊っていても腰を痛めることはありますが、なかでもジャズダンスやシアターダンスは腰を痛めることが多いです。
なぜ、同じダンスでも腰を痛めやすくなってしまうのか、その原因や対策を見ていきましょう!
ダンスの中でもジャズダンスやシアターダンスは腰を痛めやすい
その理由は、ヒールを履いて踊ることが多いからです。
ジャズダンスやシアターダンスでは衣装やテーマに合わせてヒールのある靴を履いて踊ることがあります。踊る際のヒールは普段履くようなおしゃれを楽しむ様なヒールというよりダンスを踊るために工夫されたダンスヒールを履くことが多いです。
ダンスヒールを履いて正しい身体の使い方やトレーニングをしていれば腰を痛めることは多くないはずです。
なぜヒールで踊ると腰を痛めてしまうことがあるのか
それはヒールがある靴で踊ることで身体のバランスが崩れやすくなるためです。
ヒールを履くとかかとが上がることで、身体の重心が前傾になり、身体のバランスをとるために無意識に上半身を後ろにひいてしまい骨盤が前に傾き腰が反ってしまうことが多いです。
それでは、どういう点に気をつけたらヒールを履いて踊っても腰を痛めにくくなるのでしょうか。
ヒールで踊る機会がある時に安心して踊れるように、腰を痛めないための気をつけるべきポイントを確認していきましょう!
ヒールで踊る際のポイント
腰への負担を防ぐためのポイントは『ヒールでも腰を反らない身体の使い方』をすることです。
具体的には
- お腹を軽く締める(引き上げる)
- お尻・もも裏を使う
- 骨盤を立てる意識
このようなポイントを意識して日頃からトレーニングをすることが大切です。
ここからは、実際にどのようなトレーニング方法で、お尻やもも裏を上手く使うことができるようになるのかをみていきましょう!
ヒールでも反らない身体を作るトレーニング
①骨盤ニュートラルをつくる
- 仰向けで寝る
- 腰を床に押し付ける(後傾)
- 少し緩める(ニュートラル)
腰を床に押し付ける(力を入れる)動きと緩めるを繰り返し行うことで、骨盤のポジションを自分で操作することができます。
このトレーニングをする際のポイントとして、
腰を「固める」ではなくコントロールし、お腹に軽く力が入る位置を覚えることが大切になります。
これができてくると、この力の入れ具合や骨盤のポジションがヒールで立つ時の基準になるので、自分で反り腰にならないようにコントロールすることが可能です。
②ドローイン
- 仰向け or 立った状態
- 息を吐きながらお腹を薄くする
- そのまま呼吸を続ける
息を吐いてお腹を薄くする際に強く固めすぎないように気をつけましょう。
「引き上げる感覚」が大切で、これは反り腰対策に限らず、ダンスのターンやバランスの軸をとる際にとても大切な感覚を磨くトレーニングになります。
③ヒップリフト
- 仰向け状態で膝を立てる
- お尻を持ち上げる
- ゆっくり下ろす
このトレーニングはヒールで「腰じゃなくお尻で立つ」ために必要なお尻の筋肉を鍛えるので、お尻を持ち上げる際に腰で上げない(反らない)ように気をつけましょう!
お尻に効いている感覚を大切にお尻を鍛えることで、腰だけでなく膝の負担も軽減させられることができます。
このようにヒールで反り腰にならないためには、骨盤のコントロール・体幹・お尻の筋力が重要です。
- 骨盤のニュートラルを理解する
- お腹を使って身体を支える
- お尻・もも裏で立つ
- 正しい姿勢を身体に覚えさせる
これらを習慣にすることで、ヒールでも腰に負担をかけずに踊ることができます。
よくある質問
Q1. ダンスで怪我をしやすい部位はどこですか?
ダンスでは、足首・膝・腰に負担がかかりやすいです。特にジャンプの着地やターン、ヒールを履いて踊る動きでは、身体の使い方によって怪我につながることがあります。
Q2. 足首の捻挫を防ぐにはどうしたらいいですか?
足首の捻挫を防ぐには、膝とつま先の向きをそろえることが大切です。ルルベアップやターンの際に軸が崩れると足首をひねりやすくなるため、足裏・膝・股関節・体幹を連動させて支える意識を持ちましょう。
Q3. ダンスで膝を痛めないためには何を意識すればいいですか?
膝を痛めないためには、ジャンプの着地でプリエを使って衝撃を吸収することが重要です。また、膝が内側に入らないようにし、お尻・もも裏・体幹を使って身体を支えることも怪我予防につながります。
Q4. ヒールで踊ると腰が痛くなりやすいのはなぜですか?
ヒールを履くと、かかとが上がることで身体の重心が前に移動します。そのバランスを取るために上半身を後ろへ引きやすくなり、骨盤が前に傾いて反り腰になりやすいため、腰に負担がかかりやすくなります。
Q5. ダンスの怪我予防にはどんなトレーニングが効果的ですか?
怪我予防には、プリエ・スクワット・片足バランス・骨盤ニュートラル・ドローイン・ヒップリフトなどが効果的です。膝や腰だけでなく、股関節・体幹・足首を含めた全身のバランスを整えることが大切です。
まとめ
ダンスはとても魅力的で楽しいものですが、その一方で身体への負担も大きく、知らないうちに怪我につながってしまうことも少なくありません。
今回の前編では、ダンス中に起こりやすい怪我の中でも、足首の捻挫・膝の痛み・腰痛について、原因や起こりやすい動き、そして予防のポイントをご紹介しました。
これらの怪我の多くは、準備不足・身体の使い方のクセ・筋力やバランスの不足によって引き起こされます。
だからこそ大切なのは、ただ踊るだけでなく、日頃から
- 正しいウォーミングアップを行う
- 身体の軸や使い方を意識する
- 必要な筋力をバランスよく鍛える
といった積み重ねです。
また、ヒールを履いて踊る場合は特に、反り腰になりやすく腰への負担が大きくなるため、骨盤のコントロールや体幹・お尻の筋力を意識することが怪我予防に繋がります。
小さな違和感を見逃さず、正しいケアとトレーニングを取り入れることで、怪我を防ぎながら長くダンスを楽しむことができます。
後編では、肉離れや股関節の痛みなど、さらに多い怪我とその対策について詳しく解説していきますので、ぜひあわせてご覧ください。
マンツーマンレッスンでは、先生に常に客観的に見てもらいながら、自分の身体の動かし方まで見てもらえるため、自分に合った具体的なアドバイスを受けることができます。
ダンスをこれから始めたい方はもちろん、身体の使い方から学びたい方、自分の苦手をしっかり見直したい方にもマンツーマンレッスンはおすすめです。
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