ダンスを続けていると、
- 🌟 自分で振付を作ってみたい
- 🌟 イベントで作品を出したい
- 🌟 SNS用のダンス動画を作りたい
- 🌟 レッスンの課題で振付を考えることになった
という場面が出てくることがあります。
しかし実際には、
「何から考えればいいかわからない」
「動きが思いつかない」
「毎回同じような振付になってしまう」
という悩みを持つ方も少なくありません。
振付は才能だけで作るものではなく、いくつかのポイントを意識することで誰でも作りやすくなります。
今回は、ダンスの振付を考える時のコツやアイデアの出し方についてわかりやすく解説していきます。
また、本記事では振付だけでなく、作品づくり全体の流れも含めて解説します。
振付を考えることに興味があるのに一歩を踏み出せない方に少しでも参考になれば嬉しいです。
まず大切なこと
振付を考えるにあたって、作品を作る目的を決める。そしてそれを認識する。
振付を考えるということは「作品を作る」ということです。
その作品をなぜ作るのか、誰のためにやるのか、見た人に何を伝えたいのか、まずは目的を決めることが大切です。
その目的によって、次の段階への進み方が変わっていきます。
作品が完成するまでの流れ
基本的なおおまかな流れは以下の通りです。
- ・目的を確認
- ・完成や本番までのおおまかなスケジュールを決める
- ・テーマや音楽を決めると同時に、踊る場所や人数も確認
- ・振付制作
- ・衣装やヘアメイクも同時進行
- ・トライアンドエラー
- ・動画撮影や意見をもらうなど客観的に見てみる
- ・踊りこみ
振付を考えるにあたってどのような過程を経ていくかは人それぞれ違いますし、違っていいと思います。それがその人らしさという「個性」に繋がります。
最初からいきなり振付を考えることに難しさを感じる方も多くいるはずです。
基本パターンを知り、試してみることで、自分のやり方が見えてくると思います。
ここからは作品作りの過程での2つの基本的なパターンを紹介していきます。
振付制作の2つの基本パターン
① テーマ先行型
何か作品を通して伝えたいテーマがある場合におすすめの作り方です。
- 1.テーマを決めて深掘りする
- 2.そのテーマに合う音楽を探して決める
- 3.作品の流れを決める
- 4.振付を考えると同時に本番の衣装やヘアメイクも決める
- 5.トライアンドエラーな日々
→ 完成、本番
② 音楽先行型
好きな音楽ややりたい音楽が先行している場合におすすめの作り方です。
- 1.やりたい音楽を何度も聴く
- 2.歌詞を理解する
- 3.振付を考える
- 4.トライアンドエラーな日々
→ 完成、本番
以上、2つの基本的なパターンがあります。
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①テーマ先行型とは
テーマ先行型とは、作品を通して伝えたいメッセージ性やテーマを先に決めて、そこから中身をつくることです。
ジャズダンスやコンテンポラリーなど表現重視のジャンルに多いつくり方で、芸術性の高い作品が多いです。
また、企業CMで踊られるダンスもテーマ先行型といえます。
企業CMには必ず伝えたいメッセージがあり、そのメッセージや世界観を表現する大切なツールとしてダンスが使われることが多いです。
実際にテーマ先行型の振付制作過程を見ていきましょう。
1. テーマを決めて深掘りする
テーマの内容を深掘りしていく作業です。
ここでノートが大活躍します。マインドマップのように自由に思考を巡らせていく作業が、実際に振付を考える際にとても役立ちます。
例えば「幸せな休日」というテーマに決めた場合
犬との散歩、家族や友人と過ごす時間、それは色で言うと何色だろうか、天気は?スピード感は?など、テーマから連想できることを自由にノートに書き出していきます。
2. そのテーマに合う音楽を探して決める
作品のテーマについて具体的にして深めていくと、音楽も探しやすくなります。
その際、気をつけたいポイントは以下の通りです。
☀︎ 何分間の作品をつくるのか
コンテストや発表会で踊る際は、必ず「何分以内でつくる」という決まりがあるはずです。どれくらいの長さの音楽を使うのかによって、1曲を使うのか、2曲使ってメドレーのようにするのかなど音楽の選び方も変わってきます。
☀︎「踊りたい曲」と「テーマに合う曲」は別なことも多い
今回のようにテーマ先行型で決めているなら、特に「テーマと楽曲が合う」ことは大切です。
💡ポイント
数ある音楽の中で「この曲で踊ってみたいな」「この曲で作品を作ったら楽しそうだな」と思う曲があれば、後から見返せるようにプレイリストを作っておくのがおすすめです。
3. 作品の流れを決める
音楽が決まったら、具体的に作品の流れを考えていきましょう。
テーマを深掘りする工程で決めていった具体性をもとに、流れを決めます。
- 🌟 冒頭はどのように始まるのか
- 🌟 どのように進んでいくのか
音楽とテーマの力を借りて、作品全体の流れを決めていきます。
物語には「起承転結」の構成がおすすめです。
起:物語が始まる部分
承:いろいろなことが起こる最も長い部分
転:物語の一番の盛り上がり部分
結:物語の結末の部分
一曲フルで同じ曲を作る場合は、1回目と2回目のサビが承のパート、ラストのサビが転のパートになることが多いです。
4. 振付を考えると同時に本番用の衣装やヘアメイクも決める
作品をつくるにあたって世界観を伝えるために大切な要素は、踊りだけではありません。
踊り・衣装・ヘアメイク・照明・音響
このように、さまざまな芸術要素を総合的に活用します。
踊りの内容を深めると同時に、ビジュアル面でも作品が伝わるように工夫をしなければなりません。
その際、最初に確認しておきたいのは以下のポイントです。
- ☀︎ 衣装やヘアメイクにかけられる費用
- ☀︎ 本番までにどれくらいの時間があるのか
- ☀︎ いつまでに完成形を目指すのか
5. トライアンドエラーな日々
ある程度振付が決まってきたら、実際に踊ってみて動画撮影して、客観視して、修正して、また踊ってみて……の繰り返しです。
作品をより良くするために試行錯誤をします。
💡ポイント
- 自分1人だけでは分からなくなってくるので、客観的な意見をもらうのも大切です。
- 方向性がぼやけてきた時は、最初に決めた「今回の目的」と「テーマに沿っているか」を確認しましょう。
このように、テーマ先行で決めているスタイルでは、テーマに沿っているか、衣装やヘアメイク、音響、照明なども含めて世界観を表現できているかが大切になります。
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②音楽先行型の制作過程
次に、音楽先行型の過程を見ていきましょう。
基本的にはテーマ先行型と共通しているところも多いです。
1. やりたい音楽を何度も聴く
自分がやりたいと思っていた音楽を何度も聴き、そこから作品づくりのインスピレーションを受けます。
何度も聴くことで細かい音に気づくことができたり、イメージが湧きやすくなります。
💡ポイント
- 音楽を聴く際に作品の流れやイメージを想像します。
- 動き、衣装、ヘアメイク、照明、色、踊る場所など多方面から想像しましょう。
2. 歌詞を理解する
音楽をたくさん聴くことで、リズムの取り方や細かい音、ダンスで使いたい音などを発見できます。
さらに歌詞を理解することで楽曲への理解が深まり、振付を考える際の大きなヒントになります。
歌詞からもインスピレーションを受けて振付を考えられると、作品に深みが増します。
💡ポイント
- 楽曲が洋楽の場合は日本語に訳し、歌の意味を理解しましょう。
- 歌詞を見るだけでもいいですが、ノートに歌詞を書いてみると愛着が湧くためおすすめです。
3. 振付を考える
音楽の理解を深めたら、自分の入れたい動きや見せたい動きをどんどん考えます。
好きな音楽があってそれで作品を作りたい場合、入れたい動きも思い浮かびやすくなります。
うまくいくかなと思うような動きも、思い浮かんだらすぐに試してみましょう。
実際に動いてみたものを動画で撮り、ストックを増やしていくこともおすすめです。
4. トライアンドエラーな日々
その音楽で自分の魅せたい世界観が表現できているのかを模索します。
作って試して、壊して、また作って……の繰り返しの日々は、大変と感じることも多いかもしれません。
しかし、それを繰り返すことでより良い作品に、自分の納得がいく作品をつくり出すことができます。
最後まで根気強く取り組むことが大切です。
振付が思いつかない時のコツ
ここまで振付の制作過程を見てきましたが、いざ実際につくろうとすると「振付が思い浮かばない」ということもあると思います。
その際にはどうしたらいいか、いくつかポイントを見ていきましょう。
- 1.日常動作をダンスにする
- 2.好きなステップを組み合わせる
- 3.歌詞を動きに置き換える
- 4.同じ動きを方向だけ変える
- 5.止まる動きを作る
1. 日常動作をダンスにする
歩く、座る、振り向く、手を振るなどの日常の動作も立派な振付の材料になります。
実際にコンテンポラリーやシアターダンスでは、日常動作を作品に取り入れることも少なくありません。
2. 好きなステップを組み合わせる
新しい動きを作ろうとするのではなく、今まで覚えたステップを組み合わせるだけでも十分に振付になります。
3. 歌詞を動きに置き換える
歌詞の内容をそのまま身体で表現してみる方法です。
例えば「飛び立つ」という歌詞ならジャンプを取り入れたり、「手を伸ばす」という歌詞なら実際に腕を大きく伸ばしたりすることで、歌詞の意味を視覚的に伝えることができます。
歌詞から動きを考えることで、作品により深みが生まれます。
4. 同じ動きを方向だけ変える
新しい動きが思いつかない時は、同じ動きを向きだけ変えて繰り返してみましょう。
例えば右を向いて行った動きを、次は左向きや後ろ向きで行うだけでも印象は大きく変わります。
同じ振付でも見え方に変化が生まれるため、振付制作の負担を減らしながら作品にメリハリをつけることができます。
5. 止まる動きを作る
振付は動くだけでなく、あえて止まることも大切な表現の一つです。
例えば音楽が盛り上がる直前に一瞬静止することで、その後の動きがより印象的に見えることがあります。
動き続けるだけではなく「止まる」を取り入れることで、作品に緩急が生まれます。
振付制作に正解はない
振付制作には絶対的な正解はありません。
テーマから考える人もいれば、音楽から考える人もいます。
また、サビから作る人もいれば冒頭から作る人もいます。
大切なのは自分に合ったやり方を見つけることです。
作品づくりを重ねることで、自分だけの振付スタイルが少しずつ見えてくるでしょう。
よくある質問
Q. 振付を考えるセンスがなくても振付は作れますか?
はい、作れます。振付は特別な才能がある人だけが作れるものではありません。今回ご紹介したように、テーマを深掘りしたり、音楽を何度も聴いたり、日常動作や好きなステップを活用したりすることで、初心者の方でも少しずつ振付を作れるようになります。まずは完璧を目指すのではなく、実際に作ってみることが大切です。
Q. 振付を考える時はテーマと音楽、どちらを先に決めるべきですか?
どちらが正解ということはありません。作品を通して伝えたいことがある場合はテーマ先行型、自分の好きな音楽や踊りたい楽曲がある場合は音楽先行型がおすすめです。自分がアイデアを広げやすい方法を選ぶことで、振付制作も進めやすくなります。
Q. 振付が途中で思いつかなくなった時はどうしたら良いですか?
そのような時は、日常動作を取り入れたり、今まで覚えたステップを組み合わせたり、同じ動きを向きだけ変えてみたりするのがおすすめです。また、一度音楽から離れて休憩したり、動画を撮影して客観的に見直したりすることで新しいアイデアが浮かぶこともあります。
Q. 振付を考える時にノートを使うメリットはありますか?
あります。特にテーマ先行型の作品では、テーマから連想する言葉やイメージ、色、感情などを書き出すことで世界観を整理しやすくなります。また、思いついたアイデアをメモしておくことで、後から振付を考える際の大切なヒントになります。
Q. 初心者が最初に振付を作る場合はどれくらいの長さがおすすめですか?
初心者の方は、まず30秒から1分程度の短い作品から始めるのがおすすめです。いきなり長い作品を作ろうとすると途中で行き詰まってしまうこともあります。まずは短い振付を完成させる経験を積みながら、自分なりの振付の作り方や作品制作のスタイルを見つけていきましょう。
まとめ
振付を考えるということは、ただ動きを並べるだけではなく、一つの作品をつくり上げることでもあります。
作品づくりには、テーマから考える「テーマ先行型」と、音楽から考える「音楽先行型」など様々な方法がありますが、どちらにも共通して大切なのは、自分なりの目的や伝えたいことを明確にし、試行錯誤を重ねながら作品を深めていくことです。
また、振付制作には絶対的な正解はありません。テーマから考える人もいれば、音楽から考える人もいますし、サビから作る人もいれば冒頭から作る人もいます。人それぞれやり方が違うからこそ、その違いが個性となり、自分らしい作品へと繋がっていきます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずは好きな音楽に合わせて短い振付を作ってみたり、今回ご紹介した方法を試してみたりすることから始めてみましょう。
作品づくりを重ねることで、自分なりの振付の考え方やスタイルが少しずつ見えてくるはずです。
ぜひ勇気を出して一歩踏み出し、あなただけのオリジナル作品づくりに挑戦してみてください。この記事がそのきっかけになれば幸いです。
マンツーマンレッスンだと、先生から細かいアドバイスをもらえます!また、振付制作で困ったことがあれば相談もできるためダンスのことでも制作のことでも気軽に相談してみましょう
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